子供たちがストリートの生活を選ぶ理由のひとつは私たち観光客にあります。
施設で食事を与えられても、学校に通わせてもらえても、服や靴を買ってもらえても、テレビが見れてやサッカーボールで遊べても、施設よりストリートがいい。施設には決まりがあって、出来ないことがあるから。
ストリートでは毎日食事は自分で探さないといけないけど、何よりも自由がある。お金さえ貰えれば好きな物が買える。好きな食べ物が食べられるし、欲しい物が買える。夜中までビデオ(TZでは入場料をとり、映画などを小屋で見せています。)を見に行くこともできるし、いけないことをしても怒る人はいない。
だから、ストリートの子供たちにお金をあげることは、必ずしも彼らを助けることにはならないのです。
ストリートの生活に慣れてしまった子供たちに、ストリートの生活を選ばせないようにするには、彼らと何度も話すことと、ストリートで生活できない環境を作るしかないのではないか、と思いました。そこで、たとえ少人数だとしても、知ってもらうことは意味があることだと信じて、以下の内容のチラシを用意しました。
『ストリートの子供たちにお金をあげないでください
ー子供たちは食べ物ではなく、お菓子・服・靴など自分の好きなものを買いに行きます。
ー夜中までビデオを見に行きます。
ータバコ・お酒・ドラッグなど、いけない物を買ってしまいます。
そして…
子供たちはストリートには楽しいことがいっぱいあると感じ、ストリートの生活に慣れてしまいます。そうなるともし施設に引き取られたとしても、逃げ出してストリートに戻ってしまいます。
最後には…
何の教育も受けることなく育ち、近い将来、生活に困ることになるでしょう。
ですから、子供たちにお金をあげないでください。
*もし服や靴を買ってあげたとしても、彼らは現金を得るために売ったりもします。
*彼らを助けたいと思ったら、食事を買って与えてあげる方が良いでしょう。または彼らと話して、教育を受けることが大切なことだと話してあげてください。
あなたがお金や物をあげたら、子供たちはストリートは学校に行くよりもずっと良い、と思うでしょう。もし本当に彼らを助けたいと思うのでしたら、ご協力お願いします。』
このチラシを、外国人や観光客が多く来るホテル2件、インターネットカフェ2件、カフェ1件の掲示板に貼らせて頂きました。どこのお店も快くすぐに承諾してくださいました。ASANTENI SANA!!
たとえ1人でも、2人でも、理解してくれる人がいればいいなと思います。
補足:食事を与える場合でも、食事を選ばなくてはいけません。今日、子供たち(施設の無料教室に通っているストリートの子供たち)が「施設のご飯はおいしくないから食べないよ。自分たちで作ってるよ。」と話していました。多くの施設では多くの子供達を抱えており、肉類などしょっちゅう食べられるという訳ではありません。そのお肉が、ストリートで与えられてしまったら…?
知れば知るほど難しい問題だなぁと思い知らされます。(^ ^)
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