今日、偶然ついていたテレビ(とくダネ)が、ウガンダの児童婚について取り上げていました。FNSチャリティの特集でした。
紹介されていた女の子は14歳で妊娠したものの、相手の男性には逃げられ、一人で出産、育児も一人でしていました。家族は頼れるどころか、彼女が揚げパンを売ったり、農作業を手伝ったりして稼いだお金も、自分と子供のために全額使うことが出来ず、仕事の出来ない父親に届けている状況でした。
彼女の月収は1400円程度。撮影時に肺炎になった赤ちゃんの診察代と薬代は2100円でした。
女の子たちは幼くして出産、相手には逃げられ、自分一人で子供を育てる。このウガンダの少女のような状況は、タンザニアでも良く見られるものです。とても大きな問題です。
タンザニアでも結婚法で、男性は18歳、女性は15歳にならなければ結婚できないと定められています。が、タンザニアの女の子の10人に4人が18歳以下で結婚しているというデータもありました。18歳でもまだまだ結婚は早いです。経済力もなく、子供も育てられず、貧困のサイクルとなるケースがほとんどです。
FNSチャリティでは、児童婚の問題、貧困を脱出するために親から強制的に結婚させられたり、虐待から逃れるための手段として望まない結婚したりする問題について取り上げていました。これはもちろん大きな問題で、改善されるべきです。
しかし私の活動場所である農村部では、そのようなパターンは意外と聞かなかったように思います。ウガンダの紹介されていた少女と同じように、妊娠だけさせられて相手に逃げられるというパターンがほとんどでした。農村部なので、よほどの家庭事情がない限り、そういった少女たちは実家に留まり、両親と共に生活していました。生まれた子供たちは「mtoto wa nyumbani(家で生まれた子)」と呼ばれ、父親はいない。といいます。そんな子供たちがたくさんいます。
そしてまだ若い母親は、後に結婚することも良くあります。しかし母方の連れ子を一緒に、平等に育ててくれる相手など、ほぼいません。連れて行っても差別されたり、連れて行くことさえ許されないパターンがほとんどで、だいたいが実家に置いて行かれ、祖父母に育てられます。でも祖父も高齢で十分な養育を受けられないことがほとんどです。その子供たちは、やはり貧困のサイクルに巻き込まれることになるのです。
タンザニアでは低年齢での出産を抑制するため、学校での妊娠検査や、妊娠した生徒を退学処分にするといったことを政府も認めて行っています。ですがこの処分を受けるのは女性側です。多少の効果はあると思いますが、とても平等とは言えません。女の子から教育の機会を奪うことなく、低年齢出産を抑止する対策を、もっと政府としても考えていって欲しいものです。
チェムチェムでも妊娠で支援を中止せざるを得なくなった子供たちがいます。先生方も、中学校辺りからは学校でも指導をし、個別にも注意したりしているようですが、なかなか後が絶えません。その点については実際に会ったときや、個別に連絡を取れる際には、しつこいほど話していきたいと思っています。
あすのとくダネではエイズ孤児について取り上げるそうです。
HIV/エイズはタンザニアでも大きな問題です。私も見てみようと思っています。
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